「クリアランスタイム」、知ってますか？

こんにちは。

安中自動車教習所です。

A：赤信号無視で捕まりたくないので、その場で停止して青信号になるのを待つ。

B：警察が見ていれば止まって待つが、警察がいなければ進んで右折してしまう。

C：警察がいる・いないに関係なく、安全確認が出来たら直ちに発進して右折する。

では、こんな時、いったいどうするのが一番いいのでしょうか？

正解を見る前に、次のクイズをまず先に解いてみて下さい・・・。

信号クイズです。全問正解できますか？　〔○×で答えて下さい〕

(矢印信号のない、一般的な信号交差点（十字路）で考えて下さい）

Q1.前方の信号が『青色』の時、横の信号（交差方向）は必ず『赤色』である。

Q2.赤信号の意味は、『止まれ』である。

Q3.前方の信号が『赤色』の時、横の信号（交差方向）は必ず『青色』である。

Q4.青信号の意味は、『進め』である。

Q5.前方の信号が『赤色』の時、対向車の信号（対面方向）も必ず『赤色』である。

信号クイズの【正解】と【解説】

Q1.前方の信号が『青色』の時、横の信号（交差方向）は必ず『赤色』である。

【正解】○

【解説】前方の信号が『青色』の時、横の信号も『青色』だと、お互いが進んで危険です。

Q2.赤信号の意味は、『止まれ』である。

【正解】×　赤信号の正式な意味は、『止まれ』ではありません。

（正式な意味は、学科教習1段階の『信号に従うこと』で正しく覚えて下さい）

【解説】『停止位置を超えて進んではいけません』が、停止位置の手前までは進行可能です。

（赤が表示された時点で、その場に停止しなくても大丈夫です。）

Q3.前方の信号が『赤色』の時、横の信号（交差方向）は必ず『青色』である。

【正解】×　横も赤の時がある場合と

全方向が赤表示となる場合がある。

【解説】短い時間ですが、全方向が赤表示となる時間があります。

Q4.青信号の意味は、『進め』である。

【正解】×　『進むことができる』という意味であり、『進め』の命令形ではありません。

（青信号で進まなかったとしても、『青信号無視』にはなりません）

【解説】交差点の先が渋滞等で、そのまま進むと交差点の中で停止することとなる場合は、青信号でも交差点の中に進入してはいけません。

Q5.前方の信号が『赤色』の時、対向車の信号（対面方向）も必ず『赤色』である。

【正解】×　　一般的には下の図のようですが、

こちらの図の場合もある。

【解説】時差式信号機の場合、対向車の信号は『青色』の時があります。

これらを踏まえて・・・冒頭の質問をもう一度見てみましょう。

赤信号の正式な意味は、『停止位置を超えて進んではいけません』ということで、直ちに『止まれ』という意味ではありません。（停止位置の手前までは進行可能です。）

又、『交差点ですでに右折している車は、右折方向の信号が赤でもそのまま進むことができる』という意味も含まれています。

設問の状況の場合、青信号の時に停止線を越えて待機していたのであり、赤に変わってから停止線を越えて進むわけではないので、赤信号無視にはなりません。

ですから、警察がいる・いないに関係なく、堂々と右折しても良いのです。

むしろその場(交差点内)に止まってしまうと、青信号に変わって発進しようとする横交通の車を妨害してしまい、大変迷惑となります。

交差点にとり残された車（歩行者等も含む）がいると、交差点内が混雑してしまい、交通渋滞の原因にもなります。

そこで、縦方向の信号が赤になっても、横方向の信号を直ぐに青にはせず、全方向が赤表示となる時間を何秒か作っています。

この時間（全赤表示の時間）を、「交差点内をきれいにするための時間」という意味で、『クリアランス時間（クリアランスタイム）』と言いますが、その時間の秒数が決められているわけではありません。

交差点の大きさや形状等、個々の交差点の状況により変わりますが、日本では、おおむね３秒くらいの所が多いようです。（外国は、もっと短い国が多い）

右折待ちの途中で赤に変わったら、この時間を利用して直ちに交差点内から脱出しましょう。

ただし、慌てて事故を起こさないよう、発進の際は安全確認を確実に行いましょう。

状況によっては（危険防止の為）発進せず、次の青信号になるまで待つ方がいい事もあります。

又、自分が赤信号交差点の先頭車両になった場合は、青信号に変わっても安易にすぐ発進せず、取り残された車（残存歩行者等を含む）がいないか左右を良く確認してから発進するようにしましょう。